タマゴキャッチ

こないだ管理人の車が19万キロ乗って廃車になったのですが、壊れる直前が最もエンジンの調子が良かったです。
バイクレースの神様と呼ばれたケン松浦氏は、「ブローするエンジンはすごく良い音を出すからすぐ分かる」とおっしゃっていたそうですし、どうも逝く寸前に最後の輝きを見せる様です。
食べ物は腐りかけが一番うまいし、物は壊れる寸前が一番性能を発揮する。
人も、妙に調子が良い時こそ、一番気をつけなければならないのかも知れません。

●スレスレ押し

Kさんの発案で、「スレスレ押し」というのをやってみました。
ちなみに「スレスレ押し」は管理人が勝手に名付けたので、もっといいネーミングをお願いします。

何かを押す時に、手をしっかりつけてギューンと力を入れるよりも、手を押すモノの表面スレスレの触るか触らないかの所に留めておき、そこから押す方が力を伝える効率が上がる様です。
まったく理屈は分からないのですが、いくつか実験してみたらそういう傾向が見られました。

例えば太極拳の「按」という掌で押す技も直前まで100gぐらいの力で触っているだけなのが秘訣だし、柔術も皮膚の薄皮一枚を動かす感じ、という口訣がありますので、武術では必須の技術なのかも知れません。
もうちょっと詳しく研究してみます。

●タマゴキャッチ

これもKさんの発案。
最初は「タマゴキャッチ」についての議論から始まりました。
飛んでくるタマゴを手で受け止める時、何の工夫もなく止めると衝撃で割れます。
そこで接触してからやんわりと後ろに引き、運動エネルギーを減衰してやる必要があります。

そういう議論をしていて、これは攻撃を受ける時全般に使えるのではないか?という事に気がつきました。
普通、相手の突き蹴りを自分の腕ぐらいの間合いに入ってから叩き落としたり払ったりしていますが、これで完全にディフェンス出来るのは、相当反射神経と肉体が優れている人です。
そのぐらいの距離で入ってくる攻撃は一番力が乗っていて、相手にとってのヒットポイントになっています。
このMaxな攻撃を体に近い所で防ごうとすると、接触出来る範囲と時間が短くなってしまうのです。
かなり無理がある封じ方でしょう。

そこで「タマゴキャッチ」です。
相手の攻撃をタマゴをやんわり受け止めるように、かなり遠くの間合いからアプローチを始め、軽く接触し、徐々に力を逃して、体の近くに来る頃にはほとんどダメージが無いぐらいにまで弱める、という様にしたらどうか、というアイデアが出ました。

この方法の良い点は、
1)ロングレンジで攻撃を捉えるので、時間的にも余裕が出来る
2)ヒットポイントが前側にずれるので相手の力が乗りにくい
3)防御がそのまま反撃になる
といったところでしょうか。

では、どのようにこのディフェンスを磨いたら良いかというと、頭に浮かんだのは各派の武術の「型」です。
型をよく観察すると、かなり前の方、指先よりさらに前の空間からスタートするような動きをしています。
そして徐々に相手の力を削いで、相手の体勢が崩れる所まで持ち込んでから反撃するような構成になっているのです。
要するに「型通り」やるのがタマゴキャッチなディフェンスになるのではないか、というのが今のところの推察です。

先日受けた太極拳の講習で、講師の先生に「もっと型を信じてください」というような事を言われたんですが、その意味を改めて考えさせられました。
まずは型を徹底的に練り、その上で対人の様々なバリエーションを試す。
これがベターじゃないかと思うのですが、いかがでしょう。






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5月の予定

5月の稽古は、

6日(土)、13日(土)、20日(土)

の3回を予定しております。

どうぞ宜しくお願い致します。

剣・距離感・擠

目と耳、両方に障害のある「盲聾(もうろう)」の方は、手で触ることでコミュニケーションをするそうです。
「タドマ法」といって相手の顔や喉に手をふれ、発声や筋肉から生じる振動から言葉を読み取る技術があるようで、ちょっと想像が出来ないスゴイ能力だと思います。
太極拳や柔術が対人の練習を重視しているのは、こういう微妙な変化から何かを読み取れるようにするためでしょう。
もっともそのような能力を得るには、盲聾の方が他人とコミュニケーションを取ろうとするのと同じくらいの真摯さと、訓練が必要だと思います。
脳に特殊能力を付加するには「日常性」が必須です。

●剣(つるぎ)

HKさんから中国武術の「剣(つるぎ)」のレクチャーをして頂きました。

「刀」というのは片方に刃がついていて、ゆるく湾曲しているのが一般的です。
このカーブがついているおかげで多少いいかげんに振っても切れてくれます。
例えば、インドネシアの鉈はいい具合に曲がっていて切れ味が良いので、共産党狩りが起きた9・30事件では鉈一本で1000人ぐらい●した人がいたそうで、刀状の武器の使いやすさと威力が伺い知れます。

これに対して「剣」はまっすぐで、前後両方に刃がついています。
まっすぐの方が作りやすかったので携帯武器はナイフとか剣から始まったと思うんですが、使うには技術が必要になります。
そのまま振っても棒が当たる様な感じになって切れてくれないので、刃筋を自分で立てなければならないのです。

しかし逆に言うと剣をうまく使えるようになれば体の使い方もうまくなる、という事なので、道具を使ったトレーニングのつもりで剣を練習することにしました。


●合気上げの距離感

Kさんの発案で、合気上げを色々試してみました。
合気上げにも様々な方法があり、力学を使うもの、体の特性を使うもの、それからイメージを使うもの、などがあります。
いずれも、うまくかかった時の特徴として、
1)相手が力で対抗できずに浮き上がる
2)かけた方に力感がない
の2つがあると思います。
いくら浮き上がっても、シャベルカーのようなパワーで上げるのは合気上げとは言えません。
(そんなパワーがある人に武術の技は不要です)

それで何パターンも試していくつかコツを得たのですが、どうしても必要なのが相手との「距離」です。
近すぎても遠すぎてもかからないため、間合いを自分で調節する必要があります。
合気上げをパッと掛けられる人は、この「距離感」を会得しているものと思われます。

それと、肘の使い方も重要です。
肘が真下に向いていないと力が素直に乗らないので、ちょっとした操作をしてやる必要があります。


●擠(ジー)

太極拳で前に飛ばしたり、大きな力を前で受ける技術を「擠(ジー)」といいます。
Kさんから、これで相手をポーンと飛ばせないかやってみたい、という発案があったのでやってみました。

「擠」は太極拳の4つの基本「四正」の一つです。
下から跳ね上げるのが「掤(ポン)」
斜め後ろに引くのが「捋(リー)」
前に出すのが「擠(ジー)」
下に落とすのが「按(アン)
で、全ての技法がこの4つのどれかの概念に基いて作られています。

ほかの3つは比較的わかりやすい動きなんですが(やるのは難しい)、「擠」だけはイマイチ動きも概念も分かりにくいです。
管理人も「擠」についての説明をあまり聞いたことがありません。
手探りで一から考えてみます。

壁に両手をついて思いっきり押すと自分が飛んでいきますが、その時の壁になったつもりでやるといいんじゃないか、というのがで現在の見解です。
その際、向かってくる相手にタイミングを合わせて「擠」をかけようとすると、自分の方が崩れてしまいます。
アクションを起こした時にパーツの連結が外れて相手の力が入ってきてしまう感じです。
なので、体の中の遊びを作らないようにして、全体で受けて弾く、というつもりで行くと良さそうです。
「壁になりきる」イメージでしょうか。
自分の肘を相手の腹に向かって打ち込むようにすると更に効果的です。

「擠」は他の3つと違って手を使わないので、体の中の動きとか、地面からの力の出し入れという見えない操作がより必要になるみたいです。
手や腕で誤魔化せない分、体を使わなければならない所が難しい所でもあり、開発しがいがある所でもあります。


ライトスパー対策・つなげる

人間にとって病気は厄介なものですが、病気をするということは生きている証でもあります。
昨日まで何とも無かった人が突然パッタリいってしまうのは、病気になる事も出来なかったのではないかと思います。

東洋医学的には人は肺虚、腎虚、脾虚、肝虚という4つの体質に分けられ、生まれつき必ずどこかに欠陥を抱えているのだそうです。
そういう欠けた所を補いながら調子良くなったり悪くなったりを繰り返しながら生きていて、欠点を思いっきり突かれると死にます。
逆に、欠点を完璧に埋めすぎてもダメみたいで、健康法の大家とか、天才治療家はわりと早死しています。

調子上げたり崩したりのバランスをうまく取って、極端に振れさせないのが「健康を保つ」という事ではないかと思います。

●ライトスパー対策

3月最後の稽古の記録です。

最近のトレンドはライトスパーの研究です。
防具つけてボコボコ殴り合うのは武術の稽古とは方向性が違うのでやりませんが、対人の練習は避けて通れないので、今のところ寸止めか軽く当てるぐらいで自分のレベルを知るための稽古はやっていきたいです。
そこで経験者のHKさんからレクチャーを受け、色々情報を得ながら模索を繰り返している訳です。

その中で、根本的に不足しているのが「スタミナ」だろう、という話になりました。
2分とか3分、動き回るとヘロヘロになってしまいます。
現代格闘技をやる人達は数ラウンド激しく動くため、走り込みやシャドウで体力をつけていますから、対等に渡り合おうとするならへばらないようスタミナをつけなければなりません。

武術ならその体系にスタミナをつける功法も含んでいるはずで、それが基本を学んだ後にやる「応用型」だろう、と検討をつけました。
もっとも実戦的と言われる陳式太極拳には「二路」というスピーディーに力強く動く型があります。
これを徹底的に練って、激しい動きにも耐えられる体を作ろうという訳です。
(管理人の様に激しいの苦手な人は、もうちょっと優しいので済まそうともくろんでおりますが)

●つなげる

Kさんがある中国武術の講習会に参加されたので、そのレポートを伺いました。
2人の先生がコラボで行ったレクチャーだったそうですが、そこで強調されたのは「つなげる」という事だったそうです。

管理人は柔術を習うまで「つなげる」という概念がなく、知ってからもこれは柔術独特の技術だろうと思っていましたが、太極拳やその他の武術も同じように「つなげる」を第一にしていると聞いて驚きました。
が、よくよく考えてみると、離れた所から何か飛ばして倒すのでなければ、相手と接触する以外に影響を与える術はありません。
そこで多かれ少なかれ「つなげる」技術は必須になってくるはずです。

まあ、各流派でつなげ方とか考え方に若干の違いはあれど、人間のやることにそれ程バリエーションはないので、自分がやっている武術の「つなげる」を習得できればいいのではないかと思います。


4月最初の稽古は8日、19:30からです。
どうぞ宜しくお願い致します。


4月の予定

4月の稽古日は

8日(土)、15日(土)、22日(土)の3回を予定しております。

なお、8日は19:30スタートとさせて頂きます。
予めご了承ください。

宜しくお願い致します。


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