くっつける力

稽古中の雑談でマイク・タイソンの話題が出たのですが、彼があれほどのボクサーになるにはカス・ダマトという人物の存在が必要でした。
カス・ダマトはチャンピオンを何人も育てた名コーチであり、タイソンの親代わりになるような人格者だったそうですが、一つだけ達成出来なかった事があると思います。
それはタイソンの「親離れ」です。
2人には時間の流れが早すぎてどうにもならなかったのだと思いますが、残されたタイソンは惑いに惑う事になったでしょう。

別にこの師弟を貶すつもりはありません。
ここで言いたいのは教える方も教わる方も時間は限られている、という事です。
先生はいつまでも居るわけでなく、仲間もいつ離ればなれになるか分かりません。
学ぶ方も、ずっと続けられるという保証はありません。

私たちは「有限」という言葉を噛みしめなければならないと思います。


●くっつける力

前回、崩す方法をいろいろ検討したのですが、その中で「相手を自分にくっつけておく」のが重要であるという事に気がつきましたので、今回はくっつける方法を研究です。
崩そうとして、相手がそれに気づいて離れては技を掛けられないので、離したくても離せない状態を作るのです。

まず、私たちが学んだ柔術の中に「経絡に働きかける」方法があるので試してみます。
通常は掴まれた手を外すのに使うんですが、応用で貼り付ける方でやれないか試してみました。

あれこれやってみて、どれも効きがイマイチだった所にKさんが「連動合気」がヒントにならないか、という発案をしてくれました。
「連動合気」とは、何人か手を繋がせておいて端っこの人を合気で投げると、それが波のように伝わって順番にひっくり返っていく技です。
その時、手を離せばいいのに、なんで一緒になって転がってしまうのか?という疑問が発端になったのですが、この辺りがさすが鋭い観察力を持つKさんです。
管理人はこの技を実際に何回も掛けられていて、こんな発想は全く思い浮かびもしませんでした(笑。

それで、この発案が「くっつける」だけでなく、今後の技の大ヒントになりそうです。
合気だけでなく、あらゆる武術の基本的技術になりそうな予感がします。


という所で残念ながら今月の稽古はおしまいです。
次回は5月11日から。連続3週を予定しております。

冒頭の話をむしかえす様ですが、先生に全てを委ねてしまうと突然いなくなった時、自力で何も出来なくなってしまう可能性があります。
だから先生の教えは大切にしつつ、自分自身で解決していく力も養わなければならないと思います。
武術練習会は、その為の集まりです。

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