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悩む力

例年通り道場内サウナ状態です。
激しい運動をすると熱中症になりそう。
今日は精神的熱中症でしたが。

●太極拳の投げ技・2

投げ技というか「落とし技」と言った方が近いかもしれません。
投げ飛ばすとまた襲い掛かって来るので、受身も取れない様に下にストーンと落としておいてトドメを刺す、というのが本来の武術的な投げ技でしょう。
前回から引き続いて研究しているのは、こうした技です。

この前は手がかりを掴んだので、それを更に発展させて行きます。
もっと「訳分からん感じに」です。
そこで力学的視点からあれこれやってみたのですが、ちょっと行き詰りました。

高等哺乳動物の脳には「ミラーニューロン」という神経細胞があります。
簡単に言うと「物まね細胞」です。
相手の行動を見ているだけで自分自身も同じ行為をやっているかのように脳の一部が働きます。
他者の気持ちを理解する「共感」「同情」にもこの細胞が関連がある、という説があり、幅広いトレース機能を司っています。
これのおかげで私たちは高度な技能を習得出来る訳です。

しかし武術の技をかける時にはやっかいな存在です。
こっちが「こうしてやろう」と思っている事は、相手も真似してしまうからです。
人間のトレース能力は非常に高いので、何かしてこようという意図を瞬時に読み取って、それに対抗する手段を取ります。
ミラーニューロンを出し抜くには「相手に分からない」だけでなく「自分自身も分からない」動きをするしかないのです。

例えば宮本武蔵とか上泉伊勢守であっても、目の前にいきなりサッカーボールがテレポートしてきたら避けられないでしょう。
人間の意志が全く関わっていない純然たる物理現象には反射神経のスピード以上の反応は出来ないと思われます。
(テレポートが物理現象か!というツッコミは無しで)

本当に技がかかった時には驚くほどあっけないです。
掛けた側に何の力感もありませんし、「掛かったフリをしているのか?」と疑いたくなるぐらいスパーン!と決まりますが、やられた方はもっとびっくりしています。
これはやった方もやられた方もミラーニューロンを介在していない、という事ではないでしょうか。

今回の検討はベクトルの合成という予想しにくい技ですが、それでも対応されてしまっています。
技を掛けた時に重い部分を感じますし、掛けられた方も引っ掛かりを感じます。
もう一歩、予想の上を行く「物理現象」というか「生理現象」みたいなものが必要です。
新しい課題が出来ました。

「悩む」というのは何かを習得する上で必須です。
人間は成功した時の事はあんまり記憶に残りませんが、失敗した時の事はいつまでも鮮明に憶えています。
これは失敗が場合によっては命に関わるからで、同じ事を繰り返さないように苦痛や恐怖として身体に刻まれるからです。
同じように散々悩んで苦労して得たモノは、しっかり身体に刻まれます。
私たちには直接教えてくれる先生がいないので(というかあえてそうしているのですが)、必然的に悩まざるを得ないです。
誤解を恐れず言うなら武術練習会は「悩むための場所」です。
まあ、わざわざ場を設けなくても悩みながら生きるのが人間なのでしょうがね(笑。

という訳で今月も終了。
来月は8月3日からです。宜しくお願い致します。

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