やさしく掛けて

武術練習会独特の練習法に、冬は普段着で稽古する、というのがあります。
街中で突然戦いになった時「ちょっと道着に着替えるから待ってろ」という訳に行かないので、いつもの服装のまま技をやってみるのです。
まあ、道場が寒いからというのもあるんですが(笑。

という訳でジャンパーやコートも着たまま稽古です。

●やさしく掛ける

管理人が習ってきた柔術の「手鏡」という技を練習してみました。
以前は腕をひねって投げ落とす「痛い技」だと思っていましたけど、認識を変えました。
関節技ではなく、スジを通じて全身をロックさせるのが本当の意味の様です。
ここに「脱力」と「落とし」を加えて投げます。

この技、どちらかというと技を掛けるより掛けられる方のためのもの、という感じがします。
いわばスジを通すための整体、という面があるようです。
この辺りも考慮しながら稽古してみます。

いろいろ試しながらやってみて、いくつかポイントを掴みました。
まず、相手との距離。
腕が伸び過ぎていると「痛い」技になって相手が抵抗するため、力が必要になります。
抵抗を起こさせない様に必要以上に締めすぎない。
腰・足に向かってパスを通す。
こういった注意が必要です。

いつもながら発想が鋭いKさんが大変良いヒントを出してくれました。
「投げるというより、やさしく寝かすつもりでやってみては?」というものです。
介護するように、相手を支えながら寝かしつけるように技を掛けるのです。
これはやってみたら予想以上に効果がありました。
掛けるほうも掛けられる方も抵抗感がグッと減ったのです。

この方法は「護身」という面でも重要です。
相手が襲いかかって来たとき、痛めつけると憎しみばかりが募ってしまいます。
こうなると理性脳から動物脳に切り替わって相手が我を失うので、最悪の事態に発展しかねません。

そこで、やさしく技をかけて、気がついたら寝ていた、という状態にしてやるのです。
こちらの方がお互いの人生に瑕疵をつけないでしょう。
技だけでなく、現代護身術の理念にも触れたような気がします。


●胸落とし、間合い切り

相手が胸を押してくるのを下に潰す、という技を練習してみました。
いわゆる「胸合気」というやつです。

押してくる相手の手を胸に常に貼り付けておかないと体が連動して崩れてくれません。
これも試行錯誤した結果、1つヒントを得ることが出来ました。
「掴ませる」のがコツのようです。

また間合いの稽古についてKさんにレクチャーして頂きました。
相手が自分の間合いに入る瞬間、こちらから反撃にかかります。
このタイミングが肝です。
居合いなどはこの間合いに入ってくる一瞬に全てをかけているそうで、柔術の技も同じだと思います。
動いている物体のベクトルを変えるのはさほどエネルギーが要りませんが、止まった物を動かすには大変な力が必要になります。
そのため間合いに入った所、相手がこちらを捕らえて止まる前にこちらから働きかけるわけです。
ここら辺は何度も練習して絶妙な所を会得する以外になさそうですね。


色々とヒントを掴んだところで今月はおしまい。
2月は8日からスタートです。
宜しくお願い致します。




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