弱者の構造

昼間暑いぐらいなので薄着で稽古にいったら、夜はやっぱり寒かったです。
春はまだ先ですね。

●弱さを強さに変える

太極拳の形の意味を考えてみました。
敵の攻撃を受けるときには潰されないように腕をアーチ型に張ります。
その際、掌を外側に向けるとより強い構造が出来るのですが、太極拳では掌を内側に向けて受けています。
内側に向けると外側に向けるより力が入らないし、不自然なので、なぜこうするのか長年疑問に思っていたのですが、ある先生から教えてもらって謎が解けました。
それは「わざと弱い構造にしている」という事だったのです。

強い構造でガッと受けると、敵はそれ以上中に入れないと思って、次の攻撃に移ります。
その次弾は選択肢がいくつもあって、防御側からしたら先が読めない不利な展開になります。
しかしワザと弱く受けると、敵は「まだいける、まだいける」と突っ込んできてくれるので、その一撃に「こだわらせる」事が出来ます。
ということは受け側は、その一撃だけに集中すればよく、反撃もこちらが有利になります。
この相手をハメる受けをするのに、掌内側向けの弱い構造がちょうどいい、という事らしいです。

Kさんは更にここから「そもそも太極拳は弱く受ける事を大前提にしているのではないか」という仮定に至りました。
強い構造でガチッと受けるのを据えられたコンクリートブロックに例えると、ブロックはかなり頑丈ですが、耐久を超える力を加えると破壊されます。
それに対し、弱い構造で自由に動けるもの、例えばバランスボールのようなものをどんなに力いっぱい殴っても、ポヨポヨと弾んで転がるだけで中味にはダメージがありません。
太極拳がバランスボールだとしたら、安定した足腰で耐えたりせず、もっと不安定にユラユラと外力から逃げ回る方が正しいのではないでしょうか。
そして反撃もそれを踏まえたものでなければ、つじつまが合いません。
太極拳はもっとポヨポヨ逃げ回って、隙が出来たらプスッとやる、でいいのかも知れません。
もしこの仮定の方が正しいとしたら、色々と根本から見直す必要があるでしょう。

例えば2人で練習する時、踏ん張って耐えるよりも、崩れそうになったら逃げてしまう方がいい、という事になります。
耐えるとその場に居付いてしまいます。
居付くと自由に動けませんから、逃げも攻めも出来なくなります。
居付くクセより逃げるクセを身に付けた方が武術としては良い方向ではないでしょうか。

という事で、弱い構造でやる稽古をいくつか議論を挟みながらしてみました。


今月は施設の都合で来週12日(土)が最後の稽古です。
また申し訳ありませんが、19時30分スタートとさせて頂きますので、どうぞ宜しくお願い致します。



スポンサーサイト

Powered by FC2 Blog

FC2Ad


Copyright © 武術練習会の研究開発日記 All Rights Reserved.