5月の予定

5月の稽古は、

6日(土)、13日(土)、20日(土)

の3回を予定しております。

どうぞ宜しくお願い致します。

剣・距離感・擠

目と耳、両方に障害のある「盲聾(もうろう)」の方は、手で触ることでコミュニケーションをするそうです。
「タドマ法」といって相手の顔や喉に手をふれ、発声や筋肉から生じる振動から言葉を読み取る技術があるようで、ちょっと想像が出来ないスゴイ能力だと思います。
太極拳や柔術が対人の練習を重視しているのは、こういう微妙な変化から何かを読み取れるようにするためでしょう。
もっともそのような能力を得るには、盲聾の方が他人とコミュニケーションを取ろうとするのと同じくらいの真摯さと、訓練が必要だと思います。
脳に特殊能力を付加するには「日常性」が必須です。

●剣(つるぎ)

HKさんから中国武術の「剣(つるぎ)」のレクチャーをして頂きました。

「刀」というのは片方に刃がついていて、ゆるく湾曲しているのが一般的です。
このカーブがついているおかげで多少いいかげんに振っても切れてくれます。
例えば、インドネシアの鉈はいい具合に曲がっていて切れ味が良いので、共産党狩りが起きた9・30事件では鉈一本で1000人ぐらい●した人がいたそうで、刀状の武器の使いやすさと威力が伺い知れます。

これに対して「剣」はまっすぐで、前後両方に刃がついています。
まっすぐの方が作りやすかったので携帯武器はナイフとか剣から始まったと思うんですが、使うには技術が必要になります。
そのまま振っても棒が当たる様な感じになって切れてくれないので、刃筋を自分で立てなければならないのです。

しかし逆に言うと剣をうまく使えるようになれば体の使い方もうまくなる、という事なので、道具を使ったトレーニングのつもりで剣を練習することにしました。


●合気上げの距離感

Kさんの発案で、合気上げを色々試してみました。
合気上げにも様々な方法があり、力学を使うもの、体の特性を使うもの、それからイメージを使うもの、などがあります。
いずれも、うまくかかった時の特徴として、
1)相手が力で対抗できずに浮き上がる
2)かけた方に力感がない
の2つがあると思います。
いくら浮き上がっても、シャベルカーのようなパワーで上げるのは合気上げとは言えません。
(そんなパワーがある人に武術の技は不要です)

それで何パターンも試していくつかコツを得たのですが、どうしても必要なのが相手との「距離」です。
近すぎても遠すぎてもかからないため、間合いを自分で調節する必要があります。
合気上げをパッと掛けられる人は、この「距離感」を会得しているものと思われます。

それと、肘の使い方も重要です。
肘が真下に向いていないと力が素直に乗らないので、ちょっとした操作をしてやる必要があります。


●擠(ジー)

太極拳で前に飛ばしたり、大きな力を前で受ける技術を「擠(ジー)」といいます。
Kさんから、これで相手をポーンと飛ばせないかやってみたい、という発案があったのでやってみました。

「擠」は太極拳の4つの基本「四正」の一つです。
下から跳ね上げるのが「掤(ポン)」
斜め後ろに引くのが「捋(リー)」
前に出すのが「擠(ジー)」
下に落とすのが「按(アン)
で、全ての技法がこの4つのどれかの概念に基いて作られています。

ほかの3つは比較的わかりやすい動きなんですが(やるのは難しい)、「擠」だけはイマイチ動きも概念も分かりにくいです。
管理人も「擠」についての説明をあまり聞いたことがありません。
手探りで一から考えてみます。

壁に両手をついて思いっきり押すと自分が飛んでいきますが、その時の壁になったつもりでやるといいんじゃないか、というのがで現在の見解です。
その際、向かってくる相手にタイミングを合わせて「擠」をかけようとすると、自分の方が崩れてしまいます。
アクションを起こした時にパーツの連結が外れて相手の力が入ってきてしまう感じです。
なので、体の中の遊びを作らないようにして、全体で受けて弾く、というつもりで行くと良さそうです。
「壁になりきる」イメージでしょうか。
自分の肘を相手の腹に向かって打ち込むようにすると更に効果的です。

「擠」は他の3つと違って手を使わないので、体の中の動きとか、地面からの力の出し入れという見えない操作がより必要になるみたいです。
手や腕で誤魔化せない分、体を使わなければならない所が難しい所でもあり、開発しがいがある所でもあります。


ライトスパー対策・つなげる

人間にとって病気は厄介なものですが、病気をするということは生きている証でもあります。
昨日まで何とも無かった人が突然パッタリいってしまうのは、病気になる事も出来なかったのではないかと思います。

東洋医学的には人は肺虚、腎虚、脾虚、肝虚という4つの体質に分けられ、生まれつき必ずどこかに欠陥を抱えているのだそうです。
そういう欠けた所を補いながら調子良くなったり悪くなったりを繰り返しながら生きていて、欠点を思いっきり突かれると死にます。
逆に、欠点を完璧に埋めすぎてもダメみたいで、健康法の大家とか、天才治療家はわりと早死しています。

調子上げたり崩したりのバランスをうまく取って、極端に振れさせないのが「健康を保つ」という事ではないかと思います。

●ライトスパー対策

3月最後の稽古の記録です。

最近のトレンドはライトスパーの研究です。
防具つけてボコボコ殴り合うのは武術の稽古とは方向性が違うのでやりませんが、対人の練習は避けて通れないので、今のところ寸止めか軽く当てるぐらいで自分のレベルを知るための稽古はやっていきたいです。
そこで経験者のHKさんからレクチャーを受け、色々情報を得ながら模索を繰り返している訳です。

その中で、根本的に不足しているのが「スタミナ」だろう、という話になりました。
2分とか3分、動き回るとヘロヘロになってしまいます。
現代格闘技をやる人達は数ラウンド激しく動くため、走り込みやシャドウで体力をつけていますから、対等に渡り合おうとするならへばらないようスタミナをつけなければなりません。

武術ならその体系にスタミナをつける功法も含んでいるはずで、それが基本を学んだ後にやる「応用型」だろう、と検討をつけました。
もっとも実戦的と言われる陳式太極拳には「二路」というスピーディーに力強く動く型があります。
これを徹底的に練って、激しい動きにも耐えられる体を作ろうという訳です。
(管理人の様に激しいの苦手な人は、もうちょっと優しいので済まそうともくろんでおりますが)

●つなげる

Kさんがある中国武術の講習会に参加されたので、そのレポートを伺いました。
2人の先生がコラボで行ったレクチャーだったそうですが、そこで強調されたのは「つなげる」という事だったそうです。

管理人は柔術を習うまで「つなげる」という概念がなく、知ってからもこれは柔術独特の技術だろうと思っていましたが、太極拳やその他の武術も同じように「つなげる」を第一にしていると聞いて驚きました。
が、よくよく考えてみると、離れた所から何か飛ばして倒すのでなければ、相手と接触する以外に影響を与える術はありません。
そこで多かれ少なかれ「つなげる」技術は必須になってくるはずです。

まあ、各流派でつなげ方とか考え方に若干の違いはあれど、人間のやることにそれ程バリエーションはないので、自分がやっている武術の「つなげる」を習得できればいいのではないかと思います。


4月最初の稽古は8日、19:30からです。
どうぞ宜しくお願い致します。


4月の予定

4月の稽古日は

8日(土)、15日(土)、22日(土)の3回を予定しております。

なお、8日は19:30スタートとさせて頂きます。
予めご了承ください。

宜しくお願い致します。


動作分解・打たれ慣れる

先週は稽古をお休みにしてしまって申し訳ありませんでした。
風邪ひいて寝込んだなんて何年ぶりです。
皆様もどうぞ十分お気をつけ下さい。

●動作分解

先々週の稽古から。
HKさんのレクチャーです。
型をやる時に、一動作ごとに分解してしっかり見直すといい、という話でした。

例えば太極拳の動きを見ると、円形に腕を動かしているように思われがちですが、実際には腕を上下に直線的に動かし、上体を左右に移動させています。
この2つの動作が合成されて円形に腕が動いている様に見えるだけで、腕を回している訳ではないのです。
同じように「螺旋状に動かす」と言われるのも、直線の合成が螺旋に「見える」だけで、螺旋状に動かしてしまうと力が出ないし、伝達も出来ません。

こういう見た目だけの動きにならないように、手の移動、体の移動をポイントを抑えて1つずつ分解し、「過程をしっかり行う」事が重要だ、との事でした。


●打たれ慣れる

私達のような組手をやらない系武術では、実際の打ち合いが非常に苦手です。
おそらく理論をしっかり修めている人でも、いきなり現代格闘技をやっている人と闘ったらパワーとスピードに翻弄されて終わり、じゃないでしょうか。
(型しか練習してないけど、組手がムチャクチャ強いという人がいたら是非お会いしたいです)
そんな訳でフルコンタクトの使い手でもあるHKさんに色々レクチャーして頂きました。

もし打ち合いに慣れていない人が戦うはめになった場合は、硬い部分で攻撃を受けるのが一番簡単で確実だそうです。
すなわち、パンチは肘、キックは膝、でガード。
これをバカのひとつ覚えのように繰り返すと、打つ方が苦痛で心が折れるとのこと。

一番の秘訣は「打たれ慣れる事」だそうです。
フルコンタクトでやっている人たちは日常的に打たれているので、打たれる事への恐怖が少ない。
しかし、寸止めや、型メインだと殴られたり蹴られたりといったバイオレンスに慣れていないので体が固まってしまい、本来の動きが出来なくなります。

当てない武術であっても、打たれる訓練はやっておくべきでしょう。
昔、北斗旗選手権で活躍した「体術」の選手たちは、防具をつけ、壁際に追い詰められた状態で集中的に蹴られたり殴られたりする練習を繰り返していたそうです。
その中でうまい受け方や反撃のチャンスを体で覚えていったのではないか、と思います。


Powered by FC2 Blog

FC2Ad


Copyright © 武術練習会の研究開発日記 All Rights Reserved.